【IPO投資の当選確率を上げる方法】でも紹介した通り、IPO初心者や少額投資家が、ただやみくもに証券会社を選んでIPO抽選に参加しても、当選確率は極めて低いです。
なぜなら、現実として、証券会社の中には預かり資産残高や取引総額で抽選の有利さ変えているものがある(優遇配分)からです。
資産が少ない状態でこうした証券会社に申し込んでも、当選確率は極めて低いです。
つまり、初心者や資産が少ない状態で申し込みたい場合は、複数の証券口座から抽選に参加して当選確率を上げるのは勿論のこと、
・預かり資産残高や取引の多さで抽選に差をつけない証券会社
・資産残高にかかわりなく平等に抽選する平等抽選の割合が高い証券会社
のように、初心者にとって好条件の(=当選確率が高い)証券会社から優先して抽選参加していくことで、当選確率をUPさせることができます。
SBI証券でIPO投資をするメリット
SBI証券は、初心者や少額投資家にもオススメできる証券会社と言えます。
他の証券会社と比べた場合のSBI証券の特徴としては、以下が上げられます。
①IPO取扱数が業界最多(=抽選参加のチャンスが多い)
SBI証券は、他の証券会社と比較してもIPO取扱数が多く、業界最多を誇ります。
直近3年間(2018年~2020年)でも、IPO取扱数はずっとNo1です。
IPO取扱数実績 |
||
---|---|---|
2020 | 2019 | 2018 |
1位:SBI証券(85件) | 1位:SBI証券(84件) | 1位:SBI証券(86件) |
2位:みずほ証券(61件) | 2位:SMBC日興証券(64件) | 2位:みずほ証券(70件) |
3位:SMBC日興証券(53件) | 3位:みずほ証券(58件) | 3位:SMBC日興証券(66件) |
4位:マネックス証券(50件) | 4位:大和證券(47件) | 4位:マネックス証券(50件) |
5位:大和證券(42件) | 5位:マネックス証券(45件) | 5位:岡三オンライン証券(47件) |
IPO取扱数が多いということは、IPOの抽選に参加する機会が多くなるということになり、当選確率を上げることに直結します。
なぜなら、証券会社に口座を開設しても、その証券会社でのIPO取扱数が年に1,2件しかないとすれば、年に1,2回しかIPO抽選には参加できないということになります。
IPOはローリスク・ハイリターンの投資と呼ばれていますが、最大のデメリットとして「なかなか当選しない」ということがあります。
優遇配分を受けられる優良顧客でない限り、平等に抽選が行われる証券会社でたくさん抽選に参加する必要があるので、IPO取扱数が多いというのは、投資家にとって大きなメリットとなります。
②独自のIPOチャレンジポイント制度がある
SBI証券には、IPOに落選するとIPOチャレンジポイントが貯まる独自のポイント制度があります。
IPO抽選に外れた回数に応じてIPOチャレンジポイントが加算されます。貯まったポイントは、次回以降のIPO申し込み時に使用でき、IPOチャレンジポイントを使用することにとってIPOが当選しやすくなるサービスです。
このサービスによって、SBI証券では抽選に落選すると、IPOチャレンジポイントが1ポイント付与されます。
付与されたポイントを貯めて利用すれば、上位ポイント利用者にIPOが割当(当選)されるシステムです。
つまり、ポイントをコツコツ貯めれば、必ず誰でも当選できます。
このように、まるで「参加賞」のように、参加して落選しても落選すればするほど当選に近づくポイントシステムがあるのは、SBI証券のみです。
抽選になかなか当選できないIPO投資ですが、外れれば外れるほど当選に近づくシステムは、投資家にとって非常に大きなメリットとなります。
③当選後のキャンセルにペナルティがない
他の証券会社では、IPO当選後に購入辞退(キャンセル)すると、取消手数料や次回抽選時に条件がつくなどのペナルティが発生する場合があります。
一方、SBI証券にはこうしたペナルティ等がないため、「とりあえず片っ端からIPO抽選に参加し、購入するか否かは当選してから考える」という戦略をとることが可能です。
複数の証券会社で沢山のIPO抽選に参加している場合、あるIPOに当選しても、さらに収益の期待できる案件が入ってくることもあり得ます。
SBI証券では購入辞退のペナルティがないため、当選しているIPOをキャンセルし、さらに収益の高い案件に資金を投入するという選択ができることも、1つのメリットとなります。
また、SBI証券では口数(資金)比例抽選を採用しているため、資金力のあるユーザーは多くの資金を準備して応募し、当選してから必要数だけを残して後はキャンセルするという方法も可能です。
④IPOで人気のあるIT系株の主幹事が多い
人気がない=初値が上がりにくいと予想できる
SBI証券でIPO投資をするデメリット
たくさんのメリットがあり、IPO初心者や少額投資家にオススメできるSBI証券ですが、以下のデメリットもあります。
①事前入金が必要
証券会社のなかには、当選後に購入する時点まで入金の必要がない証券会社もありますが、SBI証券では、抽選を受ける際に、応募した買付金額以上の買付余力(IPO購入分以上の残高)が必要です。
買付余力が不足している場合、自動的に抽選の対象外となってしまいます。
ブックビルディング時には買付余力が不足していても問題ありませんが、抽選時までには入金を済ませておかなければならないので、スケジュール確認に注意が必要です。
また、入金した金額は、事実上IPO抽選が終わるまで拘束されることになるので、資金繰りに注意することも大切です。
購入時点まで入金の必要がなく、0円で抽選参加できる証券会社とは?
⇩⇩⇩
②情報ツールが煩雑
SBI証券では、情報ツールにも力を入れています。
リアルタイム株価・チャート・株主優待検索・四季報情報など、豊富な投資情報が無料で簡単にチェックできます。
これはメリットともとれますが、初心者にとっては情報が煩雑で、かえって難しいと感じるケースもあります。
どんな証券会社でも同様ですが、IPO投資を行う場合、ブックビルディング・当選確認・購入手続きと自分で作業を進めていく必要があります。
操作ミスなどが起きないように、普段から色々試してみて、早めに取引画面やアプリ上の操作に慣れることも大切です。
【2021年1月15日更新】SBI証券のIPOの最新情報
2021年1月15日以降、SBI証券のIPO割当割合が以下のように変更になっています。
裁量配分が10%に増えた結果、口数比例の割合が減ってしまいましたが、口数比例とは元々、口数が多い(=購入株数が多い)方が有利なので、資金が少なければそれだけ当たりにくいということには変わりないので、初心者や少額投資家にはあまり大きな影響はないかと思います。
また、IPOチャレンジポイントの割合に変更はなく、引き続き「外れれば外れるほど当選確率が上がる」というルールです。
コメント